取引先からの早期納入【3つの問題点と対応策を解説】

どーも、チャイナリーマンです。

 

取引先からの早期納入について解説します。

 

早期納入とは、注文納期よりも早く納品されてしまうこと。

「自社の生産が止まることが無いので問題ないのではないか?」

いえ、早期納入は納期問題です。

 

資材部門は、取引先に対して、納期遵守をしてもらうことが責務。

そのため納期遅延だけではなく、早期納入も対処しなければなりません。

 

本記事では、早期納入の問題点と対応策について解説します。

早期納入の問題点

在庫過剰

早期納入によって、自社在庫が過剰になります。

製造業にとって在庫管理はとても重要。在庫回転率という指標を出したりしますからね。

早期納入が発生することで、在庫回転率が悪化する。下手をすればキャッシュフローにも影響します。

1社の1部品くらい多くなっても問題ないんじゃない?という意見もありそうですが、早期納入は簡単に許してはいけません。1社認めてしまうと、なら他社や追加部品も良いのではという雰囲気が資材部門に生じて、最終的に自社にとって大きな問題に繋がりかねません。

スペースの圧迫

在庫過剰になると、在庫保管スペースが圧迫されます

取引先への納期設定は、通常保管スペースも考慮されている。そのため早期納入が発生すると、保管スペースが無いこともあり得ます。

また、在庫スペースが増えることは、自社の管理コスト増にもなってしまいます。

品質管理のリスク

早期納入によって、品質管理にも影響が出るかもしれません。

保管基準が定められている場合、例えば在庫保管の温湿度が定められているならば、自社でその管理をしなければならない。あるいは、保管期間が長くなってしまう場合には、自社の生産ラインで投入する前に、追加検査が必要になることもある。

このように品質管理の負荷が生じます。負荷が増えるということは、品質管理のリスクといえます。

早期納入の対応方法

取引先から事前申請がなく早期納入された場合

取引先から事前申請なく、早期納品があったら納期問題と言えます。納期遅延と同様に対策を行うことが必要。

以下の項目について、報告を行ってもらうようにしましょう。

  • 早期納品された原因
  • 原因に対する対策
  • いつまでに対策を行うか
  • 対策後の効果確認チェックポイント日

早期納入が発生してしまった場合でも、取引先に対しては確実に対策を行ってもらうように。発生時にしっかり伝えておかないと、取引先側にも緊張感が伝わらず再発します。

早期納入の日数/金額の大小に関わらず、原因と対策を検討してもらいましょう。

取引先から事前に早期納入の申し入れがあった場合

事前に申し入れがあった場合には、すぐ断らずに、早期納入が可能か検討しましょう。

特に多いのは、取引先の決算時期(例えば9月末と3月末が多い)や連休前です。このようなタイミングでは、前倒しで納品したいと申し入れが来ることがあります。

 

取引先から早期納入の申し入れが来た場合には、

  • 在庫過剰の影響
  • 保管スペースがあるのか
  • キャッシュフローの影響
  • 品質管理への影響

を関連部門と協議して判断するようにしましょう。

何でもかんでも断ることはせずに、取引先へ歩み寄れる範囲では、早期納入を受け入れるように。そのような対応が、取引先と良好な信頼関係を築くことにも繋がります

まとめ

取引先からの早期納入は、在庫過剰やスペースの圧迫、品質管理のリスクなど、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。この問題に対処するためには、取引先との密なコミュニケーションが欠かせません。

事前の申し入れがあった場合は、関連部門と協議して慎重に対応すること。

一方、事前の申し入れがない場合は、早期納入が発生した際には即座に原因と対策を取り、取引先にもしっかりと報告して対処する必要があります。

このような対応が、取引先との信頼関係を損なわずに問題を解決する鍵となります。

 

ではまた。

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