どーも、チャイナリーマンです。
製造メーカーにおいては
サプライヤーの管理と供給の安定性を確保するため
戦略を構築する必要があります。
何か不測の事態が発生して
自社の生産ラインが止まることは最悪です。
日本の場合は、天災が発生しやすいので
例えば地震が発生したらどうするか。
調達・資材部門は、常にこのようなことを
考えて対策を打っておくことが大事です。
この記事では、
4つのサプライチェーンにおける不測の事態への備え方を
解説します。
目次
代替えできるメーカーを設定しておく
同じ部品を2社から購入できるようにする。
できることならこの方法が一番良いです。
同じ部品を常に
2社以上のサプライヤーから比率購入しておくこと。
どちらかのサプライヤーで生産できなくなったとしても
慌てることはなくなります。
その上、コスト競争もできる環境になるので
コスト観点からも2社購買できるなら設定しておくと良いでしょう。
ただし、欠点もあります。
2社使えるようにするためには
検討費用であったり、設備投資が発生する場合もあり得ます。
私の会社では、
部品ごとのリスク度を見極めて
2社購買にすべきか判断しています。
リスク度とは、
万が一そのメーカーで作れなくなった場合の
別メーカー立ち上げがどのくらい時間がかかるかです。
例えば、樹脂成型品を作っているメーカーで
金型を別メーカーに移管すれば立ち上がるなら
わざわざ2社目を設定しておく必要はない。
一方で超特殊な製法を行っているような部品であれば、
立ち上げ時から2社目を設定しておいた方が良い。
社内のリスク度判断基準を作って、
どうするか客観的に判断できると良いでしょう。
もしリスク度高いなら、
2社のサプライヤーから購入できるように
コントロールできると良いです。
同一メーカーで2拠点生産体制を構築
同一メーカーで2か所以上の工場があるなら
2か所とも生産できるようにしておくことも
リスクヘッジの方法の一つです。
サプライヤーA社で群馬県とベトナムに工場があるなら、
どちらでも生産できるようにサプライヤーと交渉する。
どちらの工場にも同様の設備があるなら問題ないですが、
新たに設備投資が必要だと
投資費用とメリットを比較して判断する必要があります。
2工場で生産できると、
万が一群馬県で地震が発生して生産不能になったとしても
ベトナム工場で生産して供給してもらえれば
自社生産への影響は発生しません。
在庫を積み増しておく
在庫を積み増しておくことも、リスクヘッジの方法です。
極端ですが、在庫が1年分あれば
何かが起こっても何とかなります。
1年復旧できないレベルの問題は
そうそう発生しませんからね。
ここでポイントとなるのが、
在庫保有をしておく場所です。
リスク対応としては、
自社で完成品を持っておくことが一番良いですが
仕掛金額となるためキャッシュフローは悪化します。
サプライヤーで完成品を持ってもらうことができるなら、
自社にとってはそれが一番良いです。
ただしサプライヤーでのキャッシュフローは悪化します。
この辺はサプライヤーとしっかり協議して
決める必要があります。
営業マンとの交渉ごとになるので、
調達・資材部門の腕の見せどころです。
サプライヤーとの定期コミュニケーション
サプライヤーとの継続的なコミュニケーションを
強化することも重要です。
定期的な会議や報告書の提出を通じて、
サプライヤーとの関係を強化する。
その中から潜在的なリスクを早期に識別することができます。
サプライヤーの財務諸表を定期チェックして、
財務懸念はないか確認しておく。
サプライヤーへ定期訪問して、
工場全体の管理体制を自分の目で見る。
工程改善が全く進んでいないと、
これもリスクの一つになります。
企業は常に利益追求することが必須ですから。
調達・資材部門は、
営業マンとのコミュニケーションや
現場訪問を怠らないようにしましょう。
まとめ
サプライチェーンにおけるリスクヘッジの重要性は言うまでもありません。
サプライヤー管理は、調達・資材部門にとって超重要。
①代替えできるメーカーの設定
②同一メーカーで2拠点生産体制を構築
③在庫を積み増しておく
④サプライヤーとの定期コミュニケーション
あらゆるリスク想定に対して、
リスクヘッジを行い自社での生産ストップが
発生しないように常に意識しましょう。
調達・資材部門は、リスクヘッジのために継続的な努力が必要です。
リスクヘッジの強化により、企業は不測の事態に対処し、
競争力を維持することができるでしょう。
ではまた。